NISAで米国株に投資したら税金はどうなる?

NISA
初子
初子

最近「米国株」に興味があるんです。

アヴィ
アヴィ

アップル、Amazon、エヌビディアなんていう名前をニュースで聞かない日がないぐらいだものね。

初子
初子

はい、NISAでも米国株が買えるって聞いたんですけど、本当ですか?

アヴィ
アヴィ

そうよ、NISAでも米国の個別株を買うことはできるわ。

初子
初子

NISAって利益に対して税金がかからないのがメリットだと思うんですけど、米国株の取引で出た利益に対しても非課税になるんですか?

アヴィ
アヴィ

米国株については、NISA口座での取引であっても配当金には税金がかかることになってるのよ。

初子
初子

そうなんですか!?それだとすると、NISAで米国株を購入する意味はないってことですか?

アヴィ
アヴィ

そんなことはないわ。それでは今回は、NISAで米国株に投資した時の税金についてと、米国株へ投資するメリットを解説するわね。

最近は、アップル、Amazon、エヌビディアなど、アメリカの企業の名前をニュースなどで聞くことも多くなってきました。

また、NISA制度が新しくなったことで、資産運用を始めた方も多いのではないでしょうか。

この新しくなったNISA制度を活用して、米国の個別株に投資することも可能となっています。

そこで今回は、NISA制度を活用して個別の米国株に投資することのメリデメと、税金について解説します。

個別の米国株へ投資するメリットって?

日本から米国株へ投資をしようと思った時は、個別株を購入したり、米国株で運用している投資信託を購入したりする方法が一般的です。

では、個別の米国株へ投資するメリットを確認してみましょう。

好きな企業に直接投資できる

アメリカの企業といえば、apple、Amazon、エヌビディアなど、様々な有名企業が思い浮かぶのではないでしょうか。

個別の米国株に投資をすることで、そんな有名企業の株主になることができます

好きなタイミングで売買できる

アメリカの有名企業に投資をしていたとしても、業績が悪くなれば株価は下がります。逆に業績が良くなれば株価は上昇します。

米国株で運用する投資信託を保有している場合、自分で売買のタイミングを選ぶことができません。一方で、個別株に投資していれば、好きなタイミングで売買できるのです。

運用手数料がかからない

投資信託を保有していると、運用期間中は運用手数料がひかれます。

一方で、個別の米国株の場合は、保有している間に手数料はかかりません。たとえ手数料率が低くても、チリツモとなるので、運用手数料の面では個別の米国株の方がお得だと言えます。

連続増配している企業が多い

米国企業は、株主への利益還元として「配当金」を重視していることが多いようです。そのため、増配している企業が多い傾向にあります。

併せて、日本で人気の「株主優待」はあまりメジャーではなく、その分、配当金で株主に利益を還元しているのです。

配当金を出す頻度も、年4回の企業なども多くあり、日本企業と比べると配当利回りが高い傾向にあります

比較的少額から投資できる

日本は単元株制度を採用していて、100株や1000株など、決められた単位からしか購入できないので、たとえ1株が100だったとしても、最低でも10万円が必要になることがあります。

一方で、米国株は1株から購入できるものが多いので、比較的少額から投資できるようになっているのです。

世界最大の株式市場と高い成長実績

トランプさんがいろいろと物議を醸していても、米国の株式市場は世界最大です。

また、米国株の代表的な株価指数であるS&P500のチャートを見ても、高い成長実績が確認できます。

個別の米国株へ投資することで、世界最大の株式市場での投資を体感できるのです。

個別の米国株へ投資するデメリットって?

ここまで、個別の米国株へ投資するメリットを見てきました。

それでは逆に、デメリットはあるのでしょうか?

比較的多額の金額が必要となる

米国株で運用する投資信託の場合は、100円から投資できるものもあります。

しかし、個別の米国株へ投資する場合は、最低でも1株の金額は必要となるため、数万円以上準備する必要があります

投資先企業の業績不振などで株価が急落する可能性がある

米国株で運用する投資信託の場合は、複数銘柄を組み入れているため、1つの企業の業績が悪化して株価が下落したとしても、投資信託の基準価額が急落する可能性は低いでしょう。

一方で、個別の米国株を保有していると、その企業の業績が悪化した場合、株価が急落する可能性があります

NISAで個別の米国株に投資するには?

それでは、NISA口座で個別の外国株に投資するにはどうしたらいいのでしょうか?

個別の米国株は成長投資枠を活用

新しくなったNISA制度には、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類があります。

それぞれの特徴は次の表のとおりです。

この2種類のうち、個別の米国株に投資できるのは「成長投資枠」となっています。

「つみたて投資枠」を活用するには、外国株に投資している投資信託を選ぶ必要があるのです。

NISAで個別の外国株に投資するメリットは?

個別の米国株に投資するには、課税口座を利用することもできます。

そこで、NISA制度を活用して個別の米国株に投資するメリットを確認しましょう。

売却益にかかる税金が非課税になる

株式投資で得られる利益には、売却益(キャピタルゲイン)と、配当金(インカムゲイン)の2種類があります。

通常の取引をした場合、売却益(キャピタルゲイン)には20.315%の税金がかかりますが、NISA口座を活用すると、その20.315%が非課税となります。

例えば100万円利益が出たとすると、課税口座で売却した場合は20万3,150円の税金が引かれて、手元に入ってくる利益の金額は79万6,850円となりますが、NISA口座で売却した場合は100万円がそのまま手元に入ってくるのです。

これはかなり差になりますよね。

NISAで個別の米国株に投資するデメリットは?

一方で、NISAを活用して米国株に投資するデメリットは何なのでしょうか?

外国税額控除の適用外となり配当金に税金がかかる

米国株の配当金は、まず米国で10%課税され、その後日本でも20.315%課税されるため二重課税となります。

外国税額控除とは、この二重課税を調整するために、外国で課税された税金を日本の所得税や住民税から差し引く制度です。

この、外国税額控除を適用させるためには、確定申告をする必要があるのですが、NISA口座に関してはそもそも確定申告ができないので、外国税額控除の適用を受けられないのです。

よって、外国で源泉徴収された税金は非課税とすることができないので、米国株の配当金に対しては、10%の税金がかかります。

NISA制度を活用しての運用は、すべて非課税だと思う方も多いですが、外国株はすべてが非課税にはならないので注意が必要です。

損益通算・繰越控除ができない

個別の米国株に限ったことではありませんが、NISA口座では損益通算や繰越控除ができません

ある銘柄では利益が出て、ある銘柄では損失がでた場合、特定口座や一般口座などの課税口座では、利益と損失を相殺し、それでも利益が出た場合に税金を納めることになりますが、NISA口座はそもそも利益に対して税金がかからないので、損失分を相殺することができないのです。

また、特定口座や一般口座などの課税口座では、損失は翌年以降3年にわたって繰越すことが可能ですが、NISA口座ではこちらもできません。

利益が出た場合にはお得になる制度ですが、損失が出た場合にはメリットがないのがNISA口座なのです。

NISAで個別の米国株に投資するには?

ここまでお読みいただいた方の中には、自分も個別の米国株に投資してみたい!と思われた方も多いのではないでしょうか。

そこで、実際にNISA口座で個別の米国株に投資するにはどうしたらいいのかを確認していきましょう。

「外国証券口座」を開設する

「外国証券口座」とは、海外の株式などを購入するために必要な口座です。

証券総合口座を開設する際に一緒に開設することができます。後から追加で開設することもできるので、まだ外国証券口座を開設していない場合は、まず開設することから始めましょう。

外国株の配当金はどのように受け取る?

米ドルで、証券口座(外国株預り金)へ入金されます。

NISA口座で保有している米国株の配当金の場合、米国での10%が源泉徴収されて入金されます

米国株の人気銘柄は?

個別の米国株に投資をしてみたい!でも、どの企業に投資したらいいか迷う方も多いのではないでしょうか。

そこで、米国株の人気銘柄を見ていきましょう。 主要な証券会社で人気の銘柄は次のとおりです。よく聞く名前の企業が多いことが分かりますね。

※株価は2025年4月29日の終値、1ドル143円換算

NISAで米国株に投資したら配当金には税金がかかる

NISA口座を活用して、個別の米国株に投資することは可能です。

NISA口座と聞くと、全て「非課税」と連想される方も多いと思いますが、個別の米国株に投資した場合、配当金にはアメリカで10%の税金がかかります。

だとすると、NISAで個別の米国株に投資するメリットは薄いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、売却益は非課税となるため、メリットは大きいと思います。

NISA口座での運用は、利益が出ることが前提です。損失が出るかもしれない銘柄は、通常の課税口座で購入した方がいいのです。

ということは、米国株、日本株において、利益が出そうだと思う銘柄を優先してNISA口座で購入していくのがいいのではないでしょうか。

投資をするにあたって、損失が出ると思って投資する方はいらっしゃらないと思います。

しかし、しっかりと考えてみると、利益がかなりの確率で出そうな銘柄と、思い切って購入する銘柄の2種類あるのではないでしょうか。

NISA口座では、まずは利益がかなりの確率で出そうな銘柄を購入し、限度額いっぱいまでNISA口座を活用し、限度額を超えてしまった分は課税口座に回す、という戦略がいいのではないかと思います。

【ご注意ください】投資にはリスクがつきものです。米国株への投資は大きなリスクとなる場合もあるので、自己責任にて行ってください。本ブログは、一般的な情報提供を目的として配信しており、個別の米国株への投資を推奨するものではありません。

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